私が恋愛しない理由。
「あんたがいないと面倒なことになるんだから早く!」
「俺は男避けのために雇われたのかよ!」
少し拗ねてるのがなんだか可愛くって思わずプッと吹き出した。
「うん。ほらはやく!」
「ったく即答かよ…
てかおまえ マスカラ流れてパンダみたいだぞ
まじコエ〜」
そんなに わたしの顔が酷いのか
腹を抱えて大爆笑する山本。
どうやら相当ツボッたらしい。
「ってあんた 乙女の顔を熊扱いすんな!!」
「悪りぃ悪りぃ
…まあ、とりあえず洗ってこいつって」
必死に笑い堪えてるくせになにが悪いよ。
「先行かないで待っててよね」
「はいはい」
まだ笑いが止まらない山本をキッと睨むと、化粧室の扉を開けた。