《短編》空を泳ぐ魚
Ⅵ
「…何かちょっとヤバいことになってるな、セナちゃん♪」
「うっさいよ、アホ教師。」
ニシシッと笑って小声で言う俺に、
清水は疲れたように椅子に腰を下して長机に突っ伏した。
「…あんま無茶すんなっつーの。
俺の偉大さに感謝しろよ。」
清水からの言葉は、返ってこない。
いつもの疲れた顔とはまるで違う程に、泣きそうな顔で視線を流す。
そんな顔が、ちょっと可愛いとか思ってしまうんだけど。
「…つーか、教室でのアレ。
すっげぇ焦ったじゃねぇかよ。」
“大方、生徒のことエロい目で見てんじゃないの?”
図星なんだから、めちゃめちゃキョドるし。
「…そんなに俺とどっか行きたかった?」
「…別に、アンタじゃなくても良いけど。
遠いとこ連れてって欲しかった。」
本当に彼女は、俺のことを未だに何とも思ってないらしい。
強がってるだけなら良いけど、そうじゃないっぽいし。
「…ねぇ。
あたしって、退学になったりとかするの?」
呟くように清水は、俺に問い掛けた。
「…まぁ、俺が何とかしてやるから。
とりあえず今日、何時になっても良いから俺の家来いよ。」
コクリと頷いた清水に俺は、とりあえずは安堵のため息を吐き出した。
「…今ちょっと、初めてアンタのこと頼りにしてるかもー…」
諦めたようにそう呟いた清水は、力なく笑って。
こーゆーしがらみが、本当に似つかわしくない女だと思った。
可哀想にこんな場所じゃ、見てるこっちまで閉塞感で息苦しくなってしまう。
「うっさいよ、アホ教師。」
ニシシッと笑って小声で言う俺に、
清水は疲れたように椅子に腰を下して長机に突っ伏した。
「…あんま無茶すんなっつーの。
俺の偉大さに感謝しろよ。」
清水からの言葉は、返ってこない。
いつもの疲れた顔とはまるで違う程に、泣きそうな顔で視線を流す。
そんな顔が、ちょっと可愛いとか思ってしまうんだけど。
「…つーか、教室でのアレ。
すっげぇ焦ったじゃねぇかよ。」
“大方、生徒のことエロい目で見てんじゃないの?”
図星なんだから、めちゃめちゃキョドるし。
「…そんなに俺とどっか行きたかった?」
「…別に、アンタじゃなくても良いけど。
遠いとこ連れてって欲しかった。」
本当に彼女は、俺のことを未だに何とも思ってないらしい。
強がってるだけなら良いけど、そうじゃないっぽいし。
「…ねぇ。
あたしって、退学になったりとかするの?」
呟くように清水は、俺に問い掛けた。
「…まぁ、俺が何とかしてやるから。
とりあえず今日、何時になっても良いから俺の家来いよ。」
コクリと頷いた清水に俺は、とりあえずは安堵のため息を吐き出した。
「…今ちょっと、初めてアンタのこと頼りにしてるかもー…」
諦めたようにそう呟いた清水は、力なく笑って。
こーゆーしがらみが、本当に似つかわしくない女だと思った。
可哀想にこんな場所じゃ、見てるこっちまで閉塞感で息苦しくなってしまう。