あなたと君と
「あー…っやっとおわったぁー!」

授業終わりの教室に親友の声が響く。

「翡翠ー。カラオケいこ…って部活あったぁー…」

私、雛守 翡翠と親友の如月 愛那(キサラギ アイナ)は弓道部所属の2年生。

「まぁ、部活兼、イケメン観察ってところですけどねぇ~」

といった愛那の目線の先には、

教室の真ん中で固まってしゃべっている男子達。

その中でひときわ私の目をひくのが

碓氷 祥也君 私の片思いの相手。

中学のころから好きで、でもいまだに告白できないどうしようもない私…。

この高校だって志願の半分は『祥也君がいるから』という理由。

絶対、高校生のうちに告白するんだ!って意気込んだものの、

あっという間に1年が過ぎ、いまや2年の6月というありさまです…。

「やっぱかっこいいわぁ…」

「直人君?だよね」

「決まってるよー♪」

男子軍団の中心でしゃべってる、まぁ…私からしてみればチャラ男、

神崎 直人君(カンザキ ナオト)顔は結構かっこいい方らしい。

直人君と愛那は付き合って1ヶ月。ラッブラッブでこっちがはずかしいくらい・・・。

「あー・・・めっちゃカッコイイー!あんな彼氏がいてほんと幸せー」

「はははははっ・・・よかったね」

笑うしかないでしょう。






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