ラムネ色~あたしとヤンキーとバトルな毎日~
「なんでよ」
コイツが頑固なのは知ってる
だからすぐに動くわけがない
そう思ってあたしは健吾の横に座る
健吾はあたしと逆方向を向いている
「健吾ー?どうしたのよ
具合でも悪いわけ?」
あたしは健吾の顔をのぞきこむ
「別に、んなんじゃねぇよ」
珍しい…
金のメッシュをいれてるようなヤンキーだが
健吾は辰之と違って普通は自分で
きちんと登校するようなヤツだ
「なぁ。2年になってなんで
朝声かけてくれないわけ?」
1年の時も同じクラスだった健吾には
朝コイツがいる中庭に声をかけにきていた
でも今は…
「朝ね、
辰を連れていくのに時間かかっちゃって」
「あっそ」
健吾が興味ないみたいな顔をしてる
聞いてきたのアンタじゃないの?
「それに健吾のその辺
信頼出来るようになったし」
あたしは笑顔で言う
高1の2月に約束してくれた事
あたしはしっかり信じてる
「けっ…その辺ねぇ」
「まぁなるべく声かけるよ
中庭に時計無いしね」
「…」
健吾が固まったままこっちを見てるよ
何?あたし変なこと言った?
「お前…馬鹿だよ」
健吾に馬鹿って言われたの?
あたしそんなにヤバイ!?
「とにかく、ジュース一本
奢れよな」
「なんであたしが!?」