彼の事情、彼女の…。




Aクラスに行くと、サヤカと佑ちゃんが他のクラスメートと話をしていた。



「ゆ~うちゃん。遊びましょ。」



こうゆう時、最初に声を掛けるのは大体俺。

心の中で“いくつだよ”って自分でツッコミを入れつつ、顔はにこやかポーカーフェイス。



「あ!尋君。ケント君も彼方も!どうしたの?」



素直な佑ちゃんは、俺達の姿を見かけると、にこやかに近寄ってくる。



「今日、部活休みなんだ。だからさぁ、一緒に遊びに行かない?」

「そうそう。サヤカちゃんも一緒に!」

「・・・・。」



俺達の誘いに佑ちゃんはもちろんO.K。

…でも、サヤカは…。



「は?何であんた達と遊ぶのよ。今日は佑奈と買い物に行く予定なんだけど?」

「サヤちゃん。買い物は明日で良いんだよ?せっかく誘ってくれたんだし。」

「…ん?佑奈、なんかほしいの?」

「あー…。そうゆう訳じゃないんだけど…。」



今まで声も出さなかった彼方が、佑ちゃんの事に途端に反応する姿は…。


周りの俺達からすると…

『見てらんねェ』位デレデレで…。



あぁ、もう、勝手にやってろ!って気になる。



まぁ、実際、勝手にやっているんだけれども…。





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