彼の事情、彼女の…。
何だかんだで、俺達はマックへ。
サヤカも諦めたらしく、一緒に行った。
「わっ!ケント君そんなに食べるの?」
ケントの持つトレ―を見て佑ちゃんが言った。
ケントは細いくせに大食いだから、佑ちゃんが驚くのも無理はないけど…。
「バカ佑奈。この前来た時も同じ事言ってたじゃない。」
サヤカのツッコミの通り、佑ちゃんは毎回同じ事で驚く。
ケントの大食いより、俺的には、佑ちゃんに驚きだ。
「ねェ、そう言えば、さっきサヤカに聞いたんだけど、尋君、一年生の彼女と別れたんだって?」
佑ちゃんがいきなり爆弾を落とした。
「ん?まぁね。」
サヤカチャン、俺の元カノの事は言わないでほしいんですけど…。
俺は、左に座るケントをチラリと見た。
ケントは、話が耳に入っていないかのように、黙々とチーズバーガーを食べている。
はぁ…。
俺は、気付かれない様に小さくため息を吐く。