彼の事情、彼女の…。
一週間前まで付き合っていた一年の元カノ…。
フワフワしていて、少し佑ちゃんに似た感じの、可愛らしい女の子だった。
名前は“矢田 はるか(やた はるか)”。
今は、俺の隣でチーズバーガーをほおばるケントの…彼女…だったりする。
元々、ケントの片想いの相手だった。
それを知らない俺は、告白されて“特別”でもないのに付き合って…。
俺との関係に悩んだはるかの相談相手は…ケント。
ケントは良いヤツだし、話しているうちにだんだん恋愛感情が芽生えて…。
ま、結局、振られた訳だよ…俺が。
ケントとはるかはラブラブだし、俺的には別に気にもしていないけど…一部のヤツらは“略奪愛”だの“裏切り”だのと言われているのも確かで…。
この話をすると、何となく気まずくなるのも…確か。
「なぁ、尋の元カノって、はるかちゃんだろ?ケントの彼女の。」
そして、こんな時、空気を読まずに爆弾を落とすのは、いつだって彼方。