彼の事情、彼女の…。
「・・・は?」
「・・・え・・・。」
サヤカも佑ちゃんも呆けた表情で声を出した。
うん。分かる。
2人の気持ちはよく分かるよ。
彼方がはるかの事を覚えているのは、今現在の彼方の彼女だから。
こいつは、友達と認めたヤツか、友達の彼女以外はすぐに忘れる。
「彼方の言う通り。はるかは今、俺と付き合ってるんだ。尋よりイイ男だって分かったみたいでさ。俺達、ラブラブだぞ!!」
「・・・。」
「・・・。」
ケントがニッコリスマイルでそう言い切るから、目の前の2人は何も言えず…。
ただな、その“哀れな目”で、俺を見るのはやめてくれ!!
特にサヤカ。
俺、昨日お前に告ったんですけどっ!!!