彼の事情、彼女の…。
「…まぁ、それで良いなら…良いんじゃない?」
「そ…だね。」
だからぁ、その“かわいそうな子を見る目”は、ホントに止めてくれないかなぁ。
そっちの方がヘコむんですケドっ!!!
「なぁ、これからどうすんの?」
いろんな意味で空気を変える天才・彼方が、言った。
うん。
今のはナイス・アシストって感じだな。
「ん?…あっ、じゃあさ、ゲーセン行かない?久しぶりだし、遊びたい!!」
ゲーム大好きのケンタの一言で、この後は良く行くゲーセンへ行く事になった。
★☆★☆★
「あれぇ?尋じゃぁん。なになに?部活はぁ?」
いつものゲーセンに着くなり、甘ったるい声で俺に話しかけて来たのは、今、最高に会いたくないオンナ№1のアカネ。
俺を好きな訳じゃ無く、興味も無いくせに、甘ったるい声を出し、わざわざ俺の腕に絡まってくるのは…間違い無く彼方を落とすための伏線。
だって、俺もうアカネの正体知ってるし?
別れた男を引きずる様な可愛いオンナじゃねーもん。
まぁ、そこまで分かっているのは、俺だけ…ですけど?