彼の事情、彼女の…。




自分が“恋”をしていると自覚した日から、オンナとは関わらなくなった。

夜遊びもほとんどしなくなった。

日中は学校へ行き、授業を受け、バスケもそれまで以上にマジにやった。





ただ・・・。





あの公園へはよく行くようになった。




あの雪の舞い降りる真冬の日から2回、彼女を見かけた。




彼女は2回とも、空を見上げて涙を零していた。




・・・でも、俺は声を掛ける事が出来なかった。








そうして、俺は中学を卒業し、高校生になった。














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