彼の事情、彼女の…。



「ねェ、サヤカ。彼氏、大学生だよね。K大だっけ?」



「ん?んー…まぁ…。」



何となく…歯切れの悪いサヤカの返事が気になった。



「ヤッタ!!あそこってさ、カッコいい人多いよねぇ。だからさ、合コン、設定してくんない?」


クラスメイトからのお願いに、いつものサヤカなら『良いよ。』なんて軽く言うはず。


けれど、予想に反してサヤカは「あ~…、ゴメン。ムリ。」と言った。



「何でよう。イイじゃん。」

「ん~…。別れた…。」

「・・・は?」



・・・は?



少し離れて聞き耳を立てていた俺まで、反応してしまった。



サヤカは、入学式直後から大学生と付き合っていた。


今は6月だから約2カ月…。


ナゼ?




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