彼の事情、彼女の…。






「彼方、ちょっと。」





取り敢えず、ヘタレカン違いの彼方と話してみた。



「佑ちゃん、かなりヘコんでるぞ。仲直りしろよ。」



取り敢えず、超ストレートに。

さぁ、どうでる?



「・・・尋には関係ない。大体、そんなに気になるなら、尋が慰めてやったら?その方がアイツも喜ぶだろ?」



“スッ”と俺から視線を反らす彼方。


…だからさぁ、そんな所がヘタレなんだって、彼方は!!!


いや、ある意味かわいいヤツだよ?


でも、今のはダメだね。



「お前さぁ、それ、カン違いだぞ?佑ちゃんが好きなのは俺じゃないし、俺が好きなのも佑ちゃんじゃないから。」



…あ、ヤベ。



つい、俺の事まで言っちゃった。



…でも、彼方だから気付かないか…。







< 44 / 95 >

この作品をシェア

pagetop