彼の事情、彼女の…。

標的が佑奈で無いのなら…何とでもなる。

標的が私なら…どうにでも出来る。



そう、思っているんだ。



ただ…ね、尋のあの言葉…。



『俺がサヤカのナイトになる』



あれは…うん。良かったな。



不覚にも、胸の奥ぅのトコが“キュッ”てなっちゃってさ…。



まったく、何処の乙女だよってハナシよ。



けど…さ、マジな話、私なら警戒もできるし、分かってる分、冷静に対処も出来ると思うから、やっぱり“佑奈じゃ無くて良かった”って思っちゃうんだよね。



いや、尋達を“頼りない”って思っている訳じゃないんだよ？



ただ…さ、好きな男から責められるって…さ、結構キツイじゃない？



まぁ、だからさ、ちょっと話でもしてみようかなって…さ。





だから、今私は、彼女を探してるんだ。




“仕掛けられるより、仕掛けろ”・・・まぁ“先手必勝”とも言う…かな？