彼の事情、彼女の…。
「尋!尋、しっかりしろよ!どうした?何があったんだ?」
元々、血を見るのが苦手な純平は、顔色が悪く、真っ白な顔で、俺を揺すっていた。
・・・あぁ、そっか、気分が悪いのかも知れないな・・・。
全ての事が何処か遠くに感じている俺は、何だか酷く冷静で、そんな、どうでも良い事を考えていたんだ・・・。
それから少しして、先生と救急隊の人?が来て、サヤカを連れていった。
俺は・・・・・・
それをただ、ボウっと見て・・・
いや・・・
眺めている・・・
だけ・・・だった。