彼の事情、彼女の…。



もう、真相は分かった。


全ての原因は・・・間違い無く俺。


今から思えば、アイツは元々あんな奴じゃ無かったんだ。


どちらかと言うとサヤカタイプ。


サッパリ・ハッキリした奴だった。


・・・俺と付き合っていた頃だって・・・俺に合わせようと、一生懸命だった。


そんなアイツをサラリと振ったのは・・・俺。


だからこそ、アイツを止めるのも俺じゃなきゃ・・・“ナイト”なんて言えないよな?



サヤカは、全部、分かっているんだろうな・・・。




俺は、サヤカの髪を一束だけ掬って・・・





病室を・・・出た。






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