妄想店長~大人と子供~
勿論、今面接に来ているこの男の子の事も、信じる訳にはいきませんね。
例え、纏っている空気が今までにない位、私に違和感を与えても、それが吉だとは限らない。
寧ろ、そんな第六感的なものは凶である可能性の方が高いでしょう?
私に降り懸かる災難の予兆の気がしてなりません。
きちんと挨拶して椅子に座った時も、最近の子供にしては私より躾が出来ている、と思った程度だった。
そんな礼儀正しいバイト希望者が来たのは久しぶりで、オーナーはあっさり採用を決めた。
いえ、構わないんですけどね。
誰でも良いし。
急募だし。
希にみるスピード採用にオーナーはご満悦で、後の事を私に押し付けるとさっさと店を出て行った。