妄想店長~大人と子供~
plus α
「デートしましょ。」
「勤務中です。」
「えぇー、暇ですし店閉めて出掛けましょうよー。」
「駄目。」
いつもと同じ会話。
いつもと同じ暇な店内。
いつもと同じカウンターに座る私。
いつもと同じカウンターの中の貴方。
全く変わらない日常。
何もかもがいつもと同じ。
「折角、両想いになれたのに、これじゃ前と変わりませんね・・・。」
いつもと同じ様に滑皮のソファーに腰掛けて、一枚板のカウンターに塞ぎ込む私。
私と貴方の想いが通じ合って数日。
お互いの遠慮や悩みがなくなった分、さぞかし甘い日常が待ち受けていると期待していた私が馬鹿でした。
「店内では、店長とバイトです。」
御覧の通りです。