妄想店長~大人と子供~

 貴方が不思議そうに首を傾げ、すぐに赤くなり、そして不機嫌に頭を掻き毟った。

 勿論、盛大な溜め息付きです。


「勝手にしろよ・・・。 」

「アタシはいつも勝手ですよ。知らなかったんですか?」

「いいえ、知ってます。ドウゾ、ご自由に。」


 眉間の皺と、大きな溜め息。

 合わせない瞳と、真っ赤な頬。

 否定の言葉と、肯定にも似た諦めの言葉。

 嫌がる素振りと、照れた仕草は私を喜ばせ舞い上がらせる。

 貴方の真意は分からなくても、貴方の総てが私を完全には拒絶していない。

 これから、今まで以上に貴方を見つめましょう。

 貴方の真意を確かめる為に、貴方の色んな顔を見逃さないように、私は常に冷静でいなければなりませんねぇ。

 見せて下さい。

 貴方を、私に。

 これからは絶対に見逃しませんから。
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