redheart*
「 お嬢様、車は
出し終えました 」
「 有難う。
…じゃ、行くわよ 」
「 あの…、本当に
私も行ってよろしい
のですか…? 」
それから1時間、
あたしが再び
本を読み始めると、
青山はにっこり笑う。
後ろを振り返ると、
セシルが遠慮がちに
そう言う。
あたしは、勿論、と
ブラックカードを
財布の中に入れ、
青山のリムジンの
中に乗り込んだ。
「 たまには買い物も
いいわね… 」
「 お嬢様がお楽しみに
なさっているのなら、
それだけで私は
幸せでございます 」
「 ねえ青山、
貴方何歳なの? 」
「 私は20歳ゆえに、
成人ですがまだまだ
執事として子供です。
…あ、星咲執事学院
3年でございます 」
20歳って、あたしと
6歳しか離れてない
んじゃん、とか
思いながら、あたしは
携帯電話をいじる。