クランベリー
「全部好きだからだよ。」

二人は笑った。
私は冗談でも嬉しかった。

次は、ヒロトが久しぶりに買い物がしたいと言ったので、ヒロトの行きつけの店に行った。

私はヒロトの隣なら、行き先なんてどこでもよかった。

隣にいるだけで…。

これが似合うとか、これはイケてないとか言いながら、まるで付き合って3カ月のカップルみたいだった。


ヒロトは今日も出勤らしくて、デートは夕方までだった。


「今日は楽しかったよ。今度はオレの休みの日に、会えたらいいな!」

「次はいつ会えるかな?」
「予定がわからないから、また連絡するよ。」

予定って、彼女との予定ってこと?
私は心の中で、ふくれた。

「じゃ気をつけて帰れよ!じゃあな。」

「うん、じゃあね!」



行っちゃった……

さっきまで一緒にいたのに、なんでこんなに遠いの?
私が今一人ぼっちだからじゃない…

あなたがここに居ないからじゃない…


それは…、
あなたの心は、私だけのものじゃないから。
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