クランベリー
ヒロトのライブは月に一回のペースでGIFTで行われていた。

ライブがある時はようこと必ずGIFTに足を運んだけど、いつも彼女らしい人は見当たらなかった。

私はその度に、別れ話がすすんでるんだと勝手に決め付けた。


明日は、その月に一回のライブの日だったので、すごく楽しみにしていた。


夜遅くに、携帯が鳴った。着信音でヒロトからだとわかったので、私は嬉しくて携帯電話に飛びつき電話にでた。


「もしもし♪ヒロト?明日ライブだね!」

「優?明日のライブなんだけど、来ないでくれるかな?」

え…?!


「なんでよ?すごく楽しみにしているんだよ。」
胸騒ぎがした。

「彼女とちゃんと会って別れる話をしたいと思ってるから、明日彼女をGIFTに呼び出してるんだ。
だから…、優と彼女を会わせたくないんだ。」

私は戸惑った。
なんだか嫌な予感がする…
ちゃんと別れてくれるのは嬉しいけど、明日彼女と会うんだ…

なんで明日なの?

でもヒロトを信じよう…


「うん、わかったよ…。明日は行かないよ…」

「ごめんな…」

「ねぇ、ヒロト。別れたら、本当に私を彼女にしてくれる?」
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