クランベリー
訳がわからな過ぎて、問い詰めるまでにもいかない。
黒いパンプス。
数本の女物らしき歯ブラシ。

これらは何を意味する?


気をとりもどした。
現状をのみこんだ。

もう何を見ても、
驚かない…


彼女でない私は…
弱くて強いんだ。





「何か飲む〜?
そうそう、優はクランベリージュース好きだよね?」

「え?なんで知ってるの?」

「オレといる時、優いっつも飲むよね?」

「そんなこと覚えてたんだー。」

「当たり前じゃん。優のことなら、まかせてよ!」

嘘ばっかり。

私は、はっきり言ってヒロトのことあまり知らないし…。

「で、買い出しの時、優の分、部屋に置いておこうと思って…買ってあるからな!」

会ってない時に、私のこと考えてた時間があったんだ…


「ありがとう…。」

いつもなら、もっと嬉しそうにお礼が言えたはずなのに…
私、かわいくないね…
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