クランベリー
「いらっしゃい!」

入ってすぐ、迎えてくれたのは、来たときはいつも話をよくする、ナオキくんだった。

「久しぶり!しばらく来なかったね。」
と、ナオキくん。


ヒロトが見当たらない…。
それでもまだ、ドキドキは続いてる。


「ねーヒロトくんは?今日休み?」

緊張している私は聞けないと察して、ようこがかるく聞いてくれた。


「え?知らないの?ヒロトここ辞めたよ。」

「えっ?うそ!いつ?」

ようこが聞いた。

「一週間くらい前だったかな…。」


どうして…??

ここにくれば、必ず会えると思っていたのに…!


ヒロト、今どこにいるの?

ナオキくんは、ヒロトが辞めた理由は知らなかった。




「優、ヒロトくんに電話してみなよ。」

ようこが言った。

「なんて言えばいいか…わかんない…。」

私は、ヒロトがまたさらに遠くなった気がして、どうしていいかわからず動けなくなっていた…。
< 44 / 69 >

この作品をシェア

pagetop