クランベリー
次の日の夜。


〜♪〜♪

自分の部屋にいると、ようこからの携帯の着信音が鳴ったので、電話に出た。


「もしもし!ようこ?」


出ると、電話の向こう側の音の様子で外からかけてきてるのがわかった。


「優?さっきさーヒロトくん街で見かけたよ!
それがさぁ、ロングヘアーの女の人と一緒だったよ。顔見たかったんだけどさぁ見たの後ろ姿だったんだー。彼女かな?」


ようこは私のために、気兼ねなく、いつも本当のことを言ってくれる。


「わからないけど…、 ほんっと、ヒロトって何してんだか全くわかんないね!」

私は苦笑いしているような口調で言った。


「ほんとだよね!じゃまた連絡するからね〜バイバイ!」


「うん、報告ありがとー。バイバイ!」



本当のヒロトは私の知ってるヒロトじゃないのかもしれない…。


そう思えば、本当のヒロトはどんな人なのか、余計知りたくなって、余計会いたくなった。


ロングヘアーの女か…。

今この時、ヒロトと会ってるんだと思うとその女が羨ましくてたまらなった。
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