クランベリー
「別れようって言われた時はショックだった。でも、言われる前からヒロト会ってくれなかったりしたから覚悟はしてたんだ。今は、やっとふっ切れてるんだ。」


「でも、ヒロトのこと本気で好きだったんでしょ?」

「うん、好きだったよ。すごく…。」

彼女の目が、一瞬悲しくなったのを見逃さなかった。
心が痛んだ。

私のせいだ。

最初から彼女が早紀って知ってたら…きっとヒロトを待ったりしなかった。

以外にも、私は後悔していた。


「優さん。ヒロトのこと本気で好きなんだよね?」

早紀の真剣な眼差しが胸にささる。

本気じゃないなんて、絶対言えない。

早紀のヒロトとの別れが、無意味なものになってしまう。


「うん、本気だよ。」

と、私は答えた。

早紀は、少しだけ笑みを浮かべた。
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