クランベリー
「優、メリークリスマス!久しぶりだな。」


「なんで…なんでヒロトがここに…?」


「優は何しにここに来たの?」


「………。」

何が何だかわからなくて、自分がなぜここに来たのかすら忘れてしまうほどだった。


「俺なんだ。俺が、一弥から優へのクリスマスプレゼントなんだ。」


「…どういうこと?!」

私は、ヒロトの口から一弥という言葉がでたことに最も驚いた。


そしてヒロトは、私の目を見てゆっくり話し始めた。

「一弥は、俺の友達なんだ。優と喧嘩した日、実はあの日初めて、優が一弥の彼女だったってこと耳にしたんだ。
それをすぐには、受け入れられず俺はいらついて優にあんなこと言ってしまった…。ごめんな。
優が出ていった後、もうこれで終わりにしようと思った。でも、俺は優のこと忘れることできなかった。
だから、一弥と会って俺の気持ちを全部話したんだ。」

私は涙をこらえて黙って聞いていた。
< 65 / 69 >

この作品をシェア

pagetop