YOU&I
「お前ら、俺を殺す気?」
ふいに声がした方を見ると、リビングからキッチンに入ってくる涼喜がいた。
もう足元がふらついている。
「あ、」
「腹減って死にそう」
「ごめんごめん、リョウちゃん」
美佳さんはそう言うと、テーブルに両手をついて立ち上がり、ご飯をよそい始めた。
あたしも手伝おうとして立ち上がったけど、美佳さんに大丈夫だよ、と断られた。
「2人で何呑気に喋ってたの?」
あたしが座っている隣りのイスに涼喜も座り、あたしにだけ聞こえるくらいのボリュームであたしに尋ねる。
「んー‥内緒、かな?」
「ふぅん。ま、いいけど」
「よし!食べよ!」
目の前にお茶碗を置かれ、3人で手を合わせて食事を開始した。
「ねぇ~由衣ちゃん帰るの?」
ご飯を頂いた後一緒にお片付けをし、美佳さんとは随分仲良しになった。
そして涼喜の部屋に戻った後、涼喜にゲームを教わったりお喋りをしたりしていたわけだけど、そろそろ10時になってしまう。
そう思って帰る準備を始めると、ねだるように甘えてきた涼喜。