その瞳で見つめて~恋心~【完】
「は? じゃあ、ついでに送ってけばいいじゃん」
「大丈夫。由奈も了解済みだから。ね?」
「あ……、うん」
突然、同意を求められたので、条件反射で肯いてしまった。
弟の進藤君に加え、その彼女であるあたしさえも留守番をすることに承諾した。
だから、進藤先輩はなんとも表現できない顔をする。
「そっか。じゃあ、行ってこいよ」
進藤先輩の答えに満足するように、進藤君は首を縦に動かして、ホントに買い物に出かけてしまった。
「びっくりしたよ。隼斗が水嶋と付き合いはじめたって言うから」
「そ、そうなんですか」
進藤君の姿が消えると、進藤先輩はあたしの前に腰を下ろしたかと思えば、真っ先にあたしと進藤君が付き合いはじめたことを話題にする。
──なんでだろ。
好きなのは、先輩なのに。
全然、楽しくない……。
「隼斗が水嶋に告ったんだって?」
「え? あ、はい」
どこか残念に感じてしまっている自分に困惑している中、進藤先輩の声で我に返る。
「珍しいんだよ。隼斗が誰かを好きになったんだなんて。──アイツ、遊びだけしかなかったから」
遊びだけ……。
『女遊びが激しい』と、進藤君自身から告白されたことを思い出した。
「大丈夫。由奈も了解済みだから。ね?」
「あ……、うん」
突然、同意を求められたので、条件反射で肯いてしまった。
弟の進藤君に加え、その彼女であるあたしさえも留守番をすることに承諾した。
だから、進藤先輩はなんとも表現できない顔をする。
「そっか。じゃあ、行ってこいよ」
進藤先輩の答えに満足するように、進藤君は首を縦に動かして、ホントに買い物に出かけてしまった。
「びっくりしたよ。隼斗が水嶋と付き合いはじめたって言うから」
「そ、そうなんですか」
進藤君の姿が消えると、進藤先輩はあたしの前に腰を下ろしたかと思えば、真っ先にあたしと進藤君が付き合いはじめたことを話題にする。
──なんでだろ。
好きなのは、先輩なのに。
全然、楽しくない……。
「隼斗が水嶋に告ったんだって?」
「え? あ、はい」
どこか残念に感じてしまっている自分に困惑している中、進藤先輩の声で我に返る。
「珍しいんだよ。隼斗が誰かを好きになったんだなんて。──アイツ、遊びだけしかなかったから」
遊びだけ……。
『女遊びが激しい』と、進藤君自身から告白されたことを思い出した。