王子様を私に
けっきょく昨日は家まで送ってもらった。




「家まで近いから別によかったけど」


「だって女の子が一人で帰ったら危ないじゃん」


「別に襲われたりしないって」


「わかんないよー?
男はみんな少しくらいエロいんだから」


「あはは、それほんとっ?」


「うん、だって俺も今考えてる」



そう言って私の頭を撫でる。



「…何言ってんの」


「照れてる〜、かわいい〜」


「照れてないっ!」




そんな恋人同士みたいな会話をずっとしてたら
あっという間に家に着いた。




「じゃあここだから」


「わかった!」





「…夏樹、早く帰りなよ」


「じゃあ結菜が先に家に入れよ」


「もー、何なのそれ〜」


「入らないなら…」





「っ!!」


「今日2回目のキス。
…もっかいしていい?」


「家入るっ!!」


「ははっ、じゃあな!」


「ばいばい…」

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