刹那音



――翌日。


俺は2年2組…希衣のクラスへ行った。

吹部である梓から、希衣が朝練に来なかったと聞いたからだ。


「あ、律じゃん」


俺がドアの前に立っていると、同じ陸部の伊崎千尋が話しかけてきた。


「千尋、今日希衣来てる?」


「野々宮?休みだけど」


…やっぱり。

絶対昨日の雨だ。

あんな遅くまで話してるんじゃなかった。


「ってか何で野々宮?」

「うん?」

「お前らどんな関係なわけ?」
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