刹那音
「律ードアあけて!両手塞がってて無理」
「あー…ごめん、ありがと翠」
少したって、翠が雑炊を作ってきてくれた。
翠は冷蔵庫の中を勝手にあさっていたけど、でもそんなことはどーでもよくて。
すごいうまかった。
何か翠が温かい家庭で育ってきたということを思わせるような優しい味がした。
「りーつ、元気でた?」
翠が俺の部屋を見渡しながらそんなことを聞く。
「うん、少し。ありがと」
「どーいたしまして。あはっ」
翠って、楽しそうに笑う。
一緒にいると落ち着く感じがする。
見た目の印象とすこし違う感じだ。
「なー、律」
翠が俺の寝ているベットに座ってたずねた。