美しくても楽しくない。


ダボっとしたズボンに上はパーカー。
髪はパーカーの中に入れフードは深く被る。


駅の近くをボーっと歩いてれば誰かにぶつかった。
誰かっていうのは馬鹿そうな不良の集まりで無視をする。


「は?おい、テメェぶつかっといて知らん顔か?謝れや」


やっぱりね。
つっかかってくると思った。

でも、まだ無視よ。


「おい、きいてんのか?あ゛?」

と言って肩を捕まれる。

そして私は言ってやる

「馬鹿の相手とか面倒じゃん?無視して何が悪いわけ?」


こう言えば、馬鹿そうな不良はキレて殴りかかってくる。

とっさに避ける。

顔に傷を作るのだけはごめんだ。

でも、すぐに腹部に激痛を感じる。

「う゛…」

「おいおいどうした?さっきの威勢は何処にいっちゃったわけ?」


「ん?あれ?」

「どうした?」

「こいつ、女じゃね?」


はは、馬鹿そうなのに意外と気がつくの早かったわね。

胸を鷲掴みされる。

「女じゃん!」


近くの空き地に引っ張られ芝生の上に押し倒される。

それと同時にパーカーのファスナーが開けられピッタリと身体のラインがわかるタンクトップ1枚にされた。

顔に腕を乗せ顔を隠す。


「んじゃ、俺から」


これから5人に回される。

顔を隠すのは、ただ顔を見られたくないだけ。決して泣いてなんかない。


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