空の果て
「お前がソラか」
リクが目を輝かせている。
「え?」
「お前の父ちゃん、あの偉大な魔術師なんだろ?」
リクの問いかけに私は答えることができずにモジモジしていた。
「わかんない」
父が絶大な魔力を持って生まれてきた事は何となく知っていた。
でも、母はその事実が外に漏れることを極端に嫌い、私にもあまり話をしてくれなかった。
それに、父は軍隊の仕事が忙しく、殆ど家にいなかった。
黙ったままの私を不思議そうに観察するリク。
その時、カイが口を開いた。
「お前の髪の毛、変わってるな」
一瞬、目の前の無愛想な少年が発した言葉の意味が理解できなかった。
そして、私は思わずカイを睨みつける。
「ひどいっ!何でそんなこと言うの?」
私は思わず大きな声で叫んでいた。
そして、それを聞いてカイがせきを切ったように笑い出した。
「あはは。なんだ、お前、ちゃんと声出るんじゃん」
「は?」
その時鏡を見たわけじゃないから定かではないが、
絶対に私のほっぺたは真っ赤だったはずだ。
私の顔を見て、カイは更に笑う。
彼の切れ長の目は、更に細くなった。
リクが目を輝かせている。
「え?」
「お前の父ちゃん、あの偉大な魔術師なんだろ?」
リクの問いかけに私は答えることができずにモジモジしていた。
「わかんない」
父が絶大な魔力を持って生まれてきた事は何となく知っていた。
でも、母はその事実が外に漏れることを極端に嫌い、私にもあまり話をしてくれなかった。
それに、父は軍隊の仕事が忙しく、殆ど家にいなかった。
黙ったままの私を不思議そうに観察するリク。
その時、カイが口を開いた。
「お前の髪の毛、変わってるな」
一瞬、目の前の無愛想な少年が発した言葉の意味が理解できなかった。
そして、私は思わずカイを睨みつける。
「ひどいっ!何でそんなこと言うの?」
私は思わず大きな声で叫んでいた。
そして、それを聞いてカイがせきを切ったように笑い出した。
「あはは。なんだ、お前、ちゃんと声出るんじゃん」
「は?」
その時鏡を見たわけじゃないから定かではないが、
絶対に私のほっぺたは真っ赤だったはずだ。
私の顔を見て、カイは更に笑う。
彼の切れ長の目は、更に細くなった。