Princess Magic~王家の宝~
コンコンッ
「失礼します。
お迎えにあがりました。」
紫苑が部屋の中に入ってそう言った。
何度も言ってるけど、堅苦しいのは苦手!!
「あのさ、何度も言ってるけど二人の時は堅苦しいからやめてよ、その口調。」
そう言ったら、
「一応だよ。」
と言った。
「私がいいって言ってるんだからいいの!!」
そう言って、頬を少し膨らませた。
「プッ…。わかったよ。
杏樹は準備できたのか?」
笑うなんて失礼な…。
「できてるけど、笑わないでよ…。」
「だって面白いからさ…。プッ…。」
「もぉ~!やめてよ!!」
「早く行かないと遅刻するぞ?」
「そうだったあッ!!
紫苑!早く行こう!!」
「走るなよ。」
「わかってるよ、そんなこと!!」
こんな会話をしながら車に乗り込んだ。