白いジャージ8~先生と熱い想い~
「すごいっすね。俺には絶対できないです」
隆介君は、首をかしげながらそう言って、隣にいる美亜ちゃんの頭をグイっと掴んだ。
美亜ちゃんは嬉しそうに隆介君の肩に頭を乗せた。
「な~に、調子乗ってんだ?」
隆介君は、美亜ちゃんの頭を叩く。
「ふふふ」
それでも嬉しそうな美亜ちゃん。
先生と私は顔を見合わせて、笑った。
いいな。
なんだか・・・・・・いいね。
幸せな人を見るのはとても幸せ。
幸せのおすそわけをもらった気分。
「先生と直を見てると幸せになるよ」
店を出て、エレベーターの中で、依子がそんなことを言ってくれたので、またまた幸せになった。