白いジャージ8~先生と熱い想い~






【直へ。


直に手紙を書くなんて恥ずかしくて、何を書いていいのかわからないけど、素直な気持ちを書こうと思います。

直と結婚することができて、俺は本当に幸せだよ。

いろいろあったな。

いっぱい泣かせたし我慢もさせた。

でもいつも直は笑顔で、俺のそばにいてくれた。

ずっと俺を好きでいてくれた。

あの頃の俺達に会えるなら教えてあげたい。

“ちゃんと結婚できるから安心しろよ”って。

俺は自信がなかった。結婚したいとずっと思っていたけど、本当にできるなんて夢みたいで、こうして手紙を書いていてもちょっと泣きそうになってるよ。

俺は、直に出会うまで、心が満たされていなかったように思う。

いつもどこか寂しくて孤独で、何かが足りない毎日だった。

いつ、どこで直を好きになったのか、はっきりとはわからない。

でも、気がつくと心の中に直がいた。

俺は教師という職業で、生徒に対してそういう感情を持ってはいけない立場だった。

止めようと思ったが無理だった。

心に入り込んだ直は、俺の心の中でいつも笑ったり泣いたりしていて、俺はだめだとわかっていたけど、どんどん直を好きになった。



< 113 / 374 >

この作品をシェア

pagetop