白いジャージ8~先生と熱い想い~
お隣さん
―お隣さん―
4月になった。
もうすぐ新学期。
先生は毎日仕事で遅くまで学校に行っていた。
会社には今年は新入社員は入ってこない。
そう言えば・・・・・・去年の新入社員が豪太だったんだよね。
「ピーンポーン」
会社から帰って夕食の準備をしていると玄関のチャイムが鳴った。
「は~い」
エプロン姿のまま出てみると、見知らぬ女性が立っていた。
「あの~、隣に引っ越してきた田辺と言います。これ、良かったら使ってください」
明るい感じの人で、笑顔がチャーミングだった。
「あ、ありがとうございます!今日引っ越しだったんですか?」
「そうなんです。昼間に来たんですけど、留守だったようで」
お隣さんは先月引っ越して、空き部屋は寂しいねって先生と話していたんだよね。
良かった。
良さそうな人で。