白いジャージ8~先生と熱い想い~
「昼間は働いてるんで・・・・・・あの、何かあったらまたいつでも声かけてくださいね」
「はい!ありがとうございます」
「田辺さんはおひとりで住まれるんですか?」
このハイツはひとりで住んでいる人もいるし、子供のいる家族もいる。
「主人とふたりです。実は新婚なんですよ!あの~お名前伺ってよろしいですか?」
先生はずっと玄関に名前は書いていなかった。
先生目当ての生徒が家に来て困ると言っていたから、結婚した今もそのままだった。
「あ、すいません。新垣と言います。よろしく」
「え?新垣・・・・・・さん?」
何だろう?
田辺さんはすごくびっくりした顔をした。
「はい。何か・・・・・・?」
「いえ。珍しいお名前だな~と思って。沖縄の方ですか?」
「よく聞かれるんですけど、違うんです」
ん~、何か引っかかる。
何だろう。
この人・・・・・・もしかして。