白いジャージ8~先生と熱い想い~
7分経った。
ちょっと早いけど、俺は起き上がる。
リビングから何やら良い匂いがしてきた。
直の鼻歌も聞こえる。
微妙な鼻歌が、かわいすぎる。
「もうOK?」
俺が声をかけると、台所に立つ直が体をビクッとさせて振り返った。
「早いよぉ」
直は、バタバタと台所を動き回っていた。
「ちょっと早いけど・・・・・・まぁ、いいや。うん。じゃあ、座って」
俺は、食卓に腰掛け、目を閉じた。
何だぁ?
朝から、ドキドキしちゃうことばっかりだな。
「先生、いいよ」
俺はゆっくりと目を開けた。
「お誕生日おめでとう!!和人!!」
テーブルの上には、色とりどりのロールサンドイッチと真っ赤なトマトのサラダが用意されていた。
「あれ?あ、そっか」
俺は今日が自分の誕生日だったことに今頃気付く。
そうか。
誕生日だったか・・・・・・