白いジャージ8~先生と熱い想い~
「新垣先生、どうされたんですか?」
廊下を歩く俺の後ろから声をかけてきたのは水谷先生だった。
「あ、どうも」
「新垣先生にしては、ゆっくり歩いてません?」
と水谷先生は笑った。
「戸村、今日休んでたんですよ」
「戸村さんって、あのいじめを受けていた子ですか?」
「そうです。このまま不登校になってしまわないか、心配で・・・・・・」
「もし保健室に来たら、じっくり話してみます。もし教室に入りたくないようだったら、保健室に来るように言ってもらえますか」
今、この高校で不登校の生徒は20人近くいる。
保健室にしか行けない子もいる。
保健室の存在は、俺達にとっても本当にありがたい。
「フォローお願いしますね」
「新垣先生も、ほどほどにね。あんまり頑張りすぎるとストレスで倒れちゃいますから」
「そうですね。お互い、ストレス発散しながら頑張りましょう」
そう言って、水谷先生と別れた。