白いジャージ8~先生と熱い想い~
ゆかりのウェディングドレス姿を見るのはこれが初めてだった。
他の友達何人かは、早めに来て、着替えているゆかりと対面したりしていた。
でも、ゆかりと私は・・・・・・
この瞬間まで会わないことに決めた。
“直の顔見たら泣いちゃうから来ないで”なんて言われたけど、私だって同じ。
「ゆかり、綺麗・・・・・・」
真っ白なウェディングドレス。
細身のゆかりにとても良く似合う、体にフィットした形。
胸元に小さな花の模様がついているだけで、とてもシンプルなドレスだった。
「ゆかりだぁ・・・・・・」
「そうだな。中田だな」
私と先生はそんな会話をしながら、真横を通るゆかりとお父さんを見つめていた。
長かったね。
この日が来るまで、本当にいろんなことがあった。
何度もだめになりそうだった。
ゆかり、本当によく頑張ったね。
たっくんのこと、信じて良かったね。