白いジャージ8~先生と熱い想い~
夕食後のまったりタイム。
ソファでくっついていると、先生が突然思いも寄らないことを言った。
「なぁ・・・・・・直、家、買わない?」
家。
マイホーム?
夢だけど・・・・・・
まだまだ先だと思っていた。
「もうここに住むのも飽きた」
先生はそう言って、私の手をしっかりと握った。
私の為・・・・・・だよね。
先生はやっぱり何でもお見通し。
解決したように見えて、全然解決していないことをちゃんと知っていた。
「直が悩んでる姿は見たくないんだよ。家買って、そこで新しい生活スタートしよう」
具体的に話したことはなかった。
いつかマイホームが欲しいねって話していたけど、子供が幼稚園くらいになったらねって言ってたし、まさかこんなに早くになるとは。
「いいきっかけになったな。こんなことがない限り、なかなかその気にならないけど」
先生は、私の手のひらを両手でぎゅっと握り締める。