白いジャージ8~先生と熱い想い~
「何?その暗い顔」
喜多先生に背中を叩かれて、振り向いた。
「この前話した隣の人、離婚するらしいんです。しかも、住んでいるのは本人だけで・・・・・・旦那さんは別の家に住んでるんですよ」
「何、それ?ドラマみたいな展開だな」
「笑わないでくださいよ!!どう思います?」
喜多先生は、苦笑いを浮かべた。
「さすがに・・・・・・本気で引っ越し考えるしかないな」
「ですよね。早めに探します」
「ストーカーなんじゃないの?怖いな・・・・・・直ちゃんが心配だろ」
「そうなんですよ。何を考えているのかわからないから対処の仕方が難しいんです。俺のことを好きなわけでもなさそうだし、別に直を恨んでいるわけでもなさそうで・・・・・・でも、とりあえず俺達夫婦のことが気になって仕方がないようなんです」