白いジャージ8~先生と熱い想い~
「戸村、ふたりの方が話しやすいか?」
「別に・・・・・・」
「俺、いない方がいいなら、出てくよ」
戸村は何も言わなかった。
「じゃあ、先生。あのカーテンの中に隠れてて」
宮崎は、教室の後ろのカーテンを指差した。
「え?カーテン?」
「先生がいないと思って話す。でも、ちゃんと聞いてて欲しいから」
俺は、カーテンに包まれた。
窓を少し開けて、下校中の生徒を見た。
戸村が心を開いてくれますように。
宮崎のしたことは最低なことだ。
許されることじゃない。
でもさ・・・・・・
失って欲しくない。
お互いにとって、大事な存在なんだろ。
もう一度やり直せないかな。