白いジャージ8~先生と熱い想い~
「ごめん。あの時、さやかのこと信じられなくて」
「あの時言ったじゃん。勇次のことなんて好きじゃないって。それなのに、京子は信じてくれなかった。人の元彼に手出して楽しい?って言ったよね」
戸村も顔を上げて、話し始めた。
俺はカーテンの隙間から時々ふたりを見ながら、しっかりと話を聞いていた。
「どうかしてた・・・・・・勇次とさやかがふたりでカラオケ行ってるって友達から聞いて・・・・・・もしかして、ずっと前からふたりはデキてたのかなとか思ったし、誰も信じられなかった」
「何回も言ったよ。私は。でも、私の言うことなんて信じなかった。別の友達の言うこと信じて、私に“死ね”って言った」
死ね、なんて・・・・・・絶対に言っちゃだめだ。
ネット上に溢れるその文字を見るたびに胸が痛む。
悲しいよ。
「本気で言ったんじゃない」
「言われた方は、どんな気持ちか・・・・・・わかる?」
「ごめん」
「いくら謝られても、消えないよ・・・・・・私はもう誰も信じない。友達なんていらない」
そうだよな。
そう簡単に許せるわけないよな。
あんなに仲良かったのに、自分のこと信じてもらえずに、死ねなんて言われて・・・・・・