白いジャージ8~先生と熱い想い~
「戸村、絶対に明日来いよ。学年集会に来なかったら家まで迎えに行くから」
戸村は静かに頷いた。
俺は、窓を閉めた。
もう外はずいぶん暗くなっていた。
「帰るか」
俺がそう言うと、ふたりは同時に立ち上がった。
後ろから見ると、ふたりの区別がつかない程だった。
同じ髪の色して・・・・・・
同じような格好してさ。
大丈夫。
きっとうまく行く。
失敗は誰にでもある。
大事なのはその後だ。
俺は、並んで歩く戸村と宮崎を見つめながら廊下を歩いた。
「じゃあ、気をつけて帰れよ」
俺が手を振ると、ふたりは頭を下げた。
一緒に帰ったのかどうかはわからない。
何か、話をしたのかな。
俺は少し心が軽くなっていた。
職員室で、先生を集めて話をした。
どの先生も真剣に話を聞いてくれた。
明日の学年集会で、宮崎は何を話すのかな。
こんなことは俺の教師人生でも初めてだった。
~先生目線END~