白いジャージ8~先生と熱い想い~





「ネット上の悪口も、恥ずかしいと思わない?大人になった時思い返して、恥ずかしくなると思うぞ。自分が書かれたらどう思う?死ねとか、消えろとか、簡単に言うけど、それってものすごくひどいことだと思わないか。今の時代はいろんな学校でネット上のいじめが問題になってる。いじめだけじゃなく、まぁ、先生の悪口だったり噂話だったりもあるけど。自分の名前を隠してそういうことをするのはずるいと思う。言いたいことがあるなら本人の前でちゃんと言え。大人数でひとりの子をいじめるのも、自分が弱いからだ。一対一で話せ。俺はいじめが大嫌いだ。自分の大事な生徒達の中に、そういう子がいるってことが悔しいし悲しい」






宮崎がコクンと静かに頷いた。







「今日は、ひとりの生徒が勇気を出してみんなに話をしたいと言ってくれました。その勇気をどうかみんなわかってください。宮崎、おいで」








一斉に視線が宮崎に向く。




ざわざわとし始めた。






宮崎はそういうタイプじゃなかった。




だから、みんなは何を話すんだろうと騒ぎ始めた。






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