白いジャージ8~先生と熱い想い~
「おい、静かに」
俺が注意するとみんなは静かになった。
戸村は一番後ろで、顔を下に向けて座っていた。
「今日は・・・・・・みんなにお願いがあります」
マイクを持った宮崎は、消えそうな声でそう言った。
「私は、大事な友達を失いました。それは自分が間違ったことをしたからです。私は親友だったのに、その子のことを信じられずに、いじめをしてしまいました」
ほとんどの子は、戸村のことだとわかったようで、後ろを振り向いたりしていた。
「私は、死ねと言いました・・・・・・」
みんながざわついた。
教師達も少し動揺しているようだった。
「消えてしまえと言いました。あんたなんかいなければいいとも言いました。友達になんかならなきゃ良かった、と言いました」
静まり返っていた。
宮崎は時々鼻をすすりながら、一生懸命話していた。
「私は、別の友達を集めて、あの子を今日からいじめようと提案しました。それから、いじめが始まりました。私が思っていたよりも、ずっとずっとひどいいじめが始まって・・・・・・止めたくても止められなくて・・・・・・」
とそこまで言ったところで、ある女子生徒が大声を出した。
「あんたが命令したんじゃん。ボロボロにしてやろうって言ったんじゃん」
宮崎の手はガタガタと震えていた。