白いジャージ8~先生と熱い想い~
途中から先生は目を閉じて聞いていた。
「直・・・・・・俺、もう我慢できねぇわ」
先生は、目を細めてそう言った。
そして、ゆっくりと立ち上がって、私の頭に手を乗せた。
「よく頑張ったな。そんなひどいこと言われて、よく頑張った」
先生に褒めてもらえるとやっぱり嬉しい。
新垣先生に褒められた生徒みたいな気分になる。
「俺のこと信じて。ちゃんと伝えてくる。今日、宮崎と戸村に教わった。ちゃんと言葉にして伝えないとだめだってこと。何度言ってもだめかもしれないけど、それでも伝え続けるって大事だってこと。今から行ってくる」
「先生・・・・・・」
「待ってろ。玄関で座って待ってていいから」
先生は、私を抱き抱えるようにして立たせた。
ぎゅっとしっかりと抱き合った。
「俺の声が聞こえる場所で待ってろ」
頭の上で手をポンポンと弾ませた。
この前、私が無理してテレビ見てたこと気付いていたんだね。
先生は何でもお見通し。
止めても、先生は絶対に行く。
そんな目をしていた。
いつも熱い先生だけど今日はもっと熱い。
宮崎さんと戸村さんからいっぱいパワーもらったんだね。