白いジャージ8~先生と熱い想い~






私は、玄関に体育座りをした。






懐かしいな。



体育の時間を思い出しちゃう。





さっきの先生の目を見ていると、全てうまく行くんじゃないかと思えるのが不思議。




私は落ち着いている自分に驚いた。






声が聞こえた。




「あ~!!先生だ!!」




嬉しそうな田辺さんの声だった。




上がってよ、と言う田辺さんに先生は強い口調で言った。





「そういうのもおかしいだろ」





「どうしたの~?先生、機嫌悪いの?もしかして、奥さんから何か聞いた?」





「田辺さんの目的がわからない。正直に話してくれ。俺と妻との仲を裂きたいの?」






先生の声は低いけど、決して怖い声じゃなかった。




生徒に話すような優しい声で、ゆっくりと話していた。





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